@ ウイルスは、目に見えないほど小さい。たくさん種類があって、ヒトや動物に感染(病気が移る)して、病気を引き起こす原因になる。細菌も小さく、病気を起こす原因になるが、細菌とウイルスは別物だ。ウイルスの最大の特徴は、自分自身では増えることができないということ。他の生物の細胞(体を作っている一番小さい物:人間は約70兆個)に入りこんで、その細胞の中で増えていく。そして、体内でウイルスが増えていくと、さまざまな病気を引き起こす。
A ウイルスが体に入りこんでくる方法はいくつかある。空気中に浮かんでいるウイルスを吸いこんで感染する「空気感染」、せきやくしゃみで飛びちったしぶきを直接吸いこんで感染する「飛沫感染」、ドアノブ・スイッチ・便座に付いたウイルスに触って感染する「接触感染」などだ。
B よく知られているウイルスのひとつに風邪の一種、インフルエンザウイルスがある。インフルエンザは飛沫感染することが多いと言われている。インフルエンザウイルスが体内で増えると、38℃以上の発熱、頭痛や関節痛、のどの痛み、鼻水、くしゃみ、せきなどの症状が現れる。インフルエンザを発症すると、一週間程度で回復するが、中には肺炎や脳症(脳の病気)などの重い病気を引き起こすことがある。インフルエンザは、予防接種を受けることによって予防したり、リレンザ・タミフルなどの薬を服用して症状をやわらげたりすることができる。その点、この度の「新型コロナウイルス感染症」は未だワクチンも治療薬もないので、人々は恐怖を感じていると言われています。